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2006年08月07日
Toshio Iwai @ MIT Media Lab
SIGGRAPH最終日、Emerging Technology の会場でふと目に止まったのが岩井俊雄さんの MIT Media Lab での講演会のポスター。
というわけで、このサーバがダウンしている間の先週4日金曜日、MITに講演を聴きにでかけて来ました。
MIT List Visual Art Center の地下の auditorium は満員立ち見の大盛況です。オーガナイザの石井裕先生の紹介に続き、岩井俊雄さんが話を始めました。
話は岩井さんの子供時代からはじまり、子供の頃どんなことをして遊んでいたのか、そして自分でおもちゃを作り始めたこと、成長するにつれてどのような技術に接したのか、そして自分が興味を持った「発明」を深く掘り下げて行ってそれを自分で解釈し直してきたプロセスなどを経て、最新の作品までを膨大な映像資料を使って約2時間でたっぷりお話しして下さいました。作品が紹介されるたびに客席からは感嘆のため息や笑いがもれ、またYAMAHAと共同開発中の新しい楽器「TENORI-ON」の、岩井さん自身による生演奏には拍手がなかなか鳴り止みませんでした。とにかく密度の濃い2時間弱でした。
今回岩井さんのお話を聞いて一番感じたのは、優れたアイディアというものは、必ずしも一時の思いつきではなく、優れた発想を持った人が長い年月をかけてアイディアをあたため、ひとつひとつ形にしてきた仕事の上に初めて成り立つのだ、ということ。SIGGRAPHで Morphovision を見た時にはなんでこんな発想ができるのだろう、と只ただ感嘆するのみでしたが、今日のお話を聞いて、岩井さんが本当に20年も30年も昔から興味を持ってさまざまな形にしてきたものの線の上にこれがあるということがとてもよくわかりました。これは、研究者としての自分を振り返る上で大きく考えさせられる点です。
もう一つは、岩井さんが講演の最後に「これは特に Media Lab で話をすることに意味があること」と言って語られた、お子さんとの接し方について。岩井さんのお子さんは今年6歳になるけれども、コンピュータや携帯電話などの最新技術に一切触れさせていないそうです。その代わりに紙を切ってつなぎ合わせたり、木を使ったりして動くおもちゃをいっしょに作っているとこと。これは最新技術を駆使する media artist の言葉としてある意味ショックでした。おそらく御自身が子供の頃自らの手で様々なおもちゃを作り出して来たことで得られたことの大切さ、重要性がわかっているからなのでしょう。岩井さんがお子さんとどのような生活をしているかが、岩井さんの最近の本「いわいさんちへようこそ!」として出版されたそうなので、早速注文しようと思っています。
とにかく、cutting edge を生み出し続ける場所で、こんなに才能のある人が集まって、こんなに刺激的な話をしている。こういうのを本当の center of excellence というのでしょう。これからの自分にとって本当に貴重な経験でした。
(岩井さんご自身が講演の様子をご自分の blog に書かれています。是非ご覧下さい。 http://tenorion.exblog.jp/m2006-08-01/#3509719 )

投稿者 umemuro : 2006年08月07日 12:11
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コメント
「いわいさんちへようこそ」僕はAXISで書評を読んで知って、友達に誕生日プレゼントとしてあげました。
media artistである岩井さんがああいうことを実践しているということで、僕もとても興味深く読みました。
ただ、本がかわいすぎで読んでて恥ずかしくなりました(笑)。
投稿者 oki : 2006年08月07日 16:23
一冊買って、bedside の常連になって久しいです。
義妹夫妻にも一冊、昨日贈りました。
投稿者 umemuro : 2006年08月20日 21:59
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