« 今日のただの泣き言 | メイン | 梅室のなぜ(4) なぜ blog なんぞを書いているのか »

2004年07月23日

教えて下さい

私はプロ野球の世界に詳しくないので、誰か教えてほしいのですが、なぜ日本のプロ野球界はナベツネが仕切っているのですか?傍から見ていて、どうしてもあのヒトがひとりで状況を悪くしている様に見えて仕方ないのですが。
その提案の是非はとりあえず置いておいて、近鉄が命名権の売却を表明したときも、あのヒトがひとりで潰したんでしょう?(くどいですが是非はともかく)あれが実現していたら少なくとも合併しなくてはならない状況は回避できた可能性が高いと思うのですが。
↑のどこかが何か間違っていたら教えて下さい。
夜のがんだむ

投稿者 umemuro : 2004年07月23日 22:14

コメント

確かにナベツネが悪くしている部分は多いです。

ただし今回の騒動はかなり複雑にいろいろなことが関係しています。
先生がおっしゃるように命名権売却はナベツネが"自分に相談していないことは通すことができない"と自分に事前に知らせがなかったと怒ったがためにボツになりました。

しかし根本の問題は近鉄がなぜここまで年間40億円の赤字を出すまでになってしまったかということです。

この原因は単純明快で野球界のルールがほとんどすべて金持ち球団(巨人)に都合がよいように作られているからです。

まずFAですが、日本のFA制度は本来のFAとはかけ離れています。本来FAとはどのチームとも契約を結んでおらず、どことでもフリーに契約できる身であるはずです。少なくともアメリカのメジャーリーグやNBAではそうなっています。

ところが日本ではその事情が異なります。例えば一昨年、近鉄の中村選手がFAになり、メッツを含むさまざまな球団と交渉しました。この際、日本では阪神や巨人、そして元々所属していた球団の近鉄が交渉に名乗りを上げました。

結局、中村は近鉄にとどまったのですが、仮に阪神に移籍していたとしたら、阪神は中村選手を得たお礼として近鉄に中村選手の年俸(FA宣言した年の)と同額を支払わねばなりません。このとき中村選手の年俸は5億円でした。

中村選手の今後の年俸(年俸6億円以上の4年契約だった)にさらにプラスして近鉄に5億円も払わなければなりません。これはよほどの金持ち球団でなければ不可能なことです。

この前までは支払う金額が年俸の1.5倍(7.5億円)だったのが、年俸と同額になり、多少はマシになりましたが、これはFAとはいえません。金銭トレードです。

次の問題はドラフトです。ドラフトは本来は各球団間の戦力の均衡を保つために行われるもので、基本的には前年度の成績が悪いチームから順にほしい選手を選んでいくものです。

ところが現在は自由獲得枠制度(元は逆指名制度と呼ばれていた)というものが存在します。ドラフトの1位と2位の選手はどの球団だろうと誰とでも自由に交渉ができるのです。

例えば、今年のドラフトの目玉である野間口選手と一場選手は本来のドラフトなら成績の悪いチーム(今年の現在の状況で言えば、オリックスや横浜)が指名することができるはずなのですが、自由獲得枠という制度があるため、1位と2位の選手はどのチームでも交渉が可能ななため、お金のある巨人がお金にモノを言わせて両選手を説得し巨人に行くことが内定してしまいました。

本来ならこの2選手は今年のドラフトで絶対に3番目までに指名される選手です。ですから基本的には成績のいいチームは絶対指名できないはずなのです。

自由獲得枠での交渉に使われる契約金には一応上限は1億円と設けられていますが、はっきりいって守っている球団はいません。巨人などは10億円ほど使っていると言われています。

そして次の問題は放映権です。メジャーリーグでは放映権によりもらえるお金というのはコミッショナーがすべて一括して管理しており、それを各球団に配分します。

これは地域差を考えてのことです。例えばニューヨークメッツはそれほど強いチームではありませんが、大都市にフランチャイズをおいているため人気があり、放映権も入ってきます。ところがオークランドアスレチックスのようなチームは強くてもフランチャイズがスモールマーケットなためにそれほど入ってきません。

この格差を解消するために、すべてのチームの放映権から発生したお金をまずまとめて、そこから各球団に配分するのです。

ところが日本ではその放映権料は球団にそのまま支払われます。全国放送があるのは巨人がほとんどですから、巨人とそして巨人戦を主催できるセリーグの球団に大量にお金が入るのです。

そのため12球団中トップクラスの観客動員数を誇るダイエーが赤字と言う事態に陥るのです。

このため巨人が非常に大きな力を持ってしまい、誰も巨人に逆らえなくなってしまうのです。コミッショナーも一応存在しますが、本人の言うとおりほとんど権限がありません。
これによりますます巨人に都合のいい方向に進められていくことになります。

今回の1リーグへの移行も、人気にかげりが出てきた巨人を立て直すためだと思われています。ダイエー戦や西武戦を組めば少なくとも2,3年は面白いカードが実現するからです。

サラリーキャップやコミッショナーの権限、FAの期間短縮など他にも問題はありますが、巨人の力を弱くするか、巨人が譲歩しない限り根本的にプロ野球はよくならないと思われます。

投稿者 Taku Suzuki : 2004年08月05日 12:01