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2004年07月08日
情報の非効率性 (4)
(前回の続き) 考えてみると、学者という人種は、ことさら本に書いてあるような一般的な知識には重きを置かない傾向があるようです。本に書いてあるような事は、もう全ての人が知っているも同然。すなわち情報は効率的であると言う立場です。だから誰かが論文で発表してしまったようなことは自分では研究しません。「新規性」がないからです。どこかの本の受け売りは最も蔑まれる行為と受け取られます。では何を重視するか? もちろん、自分で考えた事です。そのオリジナリティこそが学者の価値そのものなのです。
一方現実の世界では情報は非効率、すなわちある情報を知っている人と知らない人がいる、という前提で動いていますよね。だから金融市場ではアービトラージが起こりうるし、他の(特に海外の)誰かが言った事を顧客の前で話してお金をとる経営コンサルタントも存在できるわけです。
これはどちらが本当とか言う話ではなく、立場とか価値観の違いの問題だと思っています。ただ我々は、本を読めば書いてあることよりも、それはいったい自分にとってはどういう事なのか、それどう使って現実の問題を解くのか、自分で考える事が重要だと思うし、学生にも求める「くせ」がついている、ということなのではないかと思っています。

投稿者 umemuro : 2004年07月08日 13:07